準備するもの
まず自分でChromeとFirefoxの両方でHTMLを開いて表示を確認する。FlexboxやCSS Gridの実装、`gap`プロパティ、アニメーションのタイミング関数などはブラウザ間で微妙に動作が異なる場合がある。制作者自身がFirefoxを普段使いしていない場合は、この段階で初めてFirefox固有の問題に気づくことも多い。
確認後、ギガサイト便でHTMLをアップロードしてURLを発行する。1つのURLをChrome・Firefox両方で共有できるため、URLを分ける必要はない。ただし確認依頼メールには「ChromeとFirefoxどちらでもご確認ください」と明記し、クライアントが使い慣れた1ブラウザだけで確認して終わりにしないよう促す。
クライアントがFirefoxをインストールしていない可能性もあるため、Firefoxのダウンロードページ(https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/)のURLをメールに添えておくと親切だ。インストール方法まで案内するかどうかは、クライアントのITリテラシーに応じて判断する。
- 相手がログインなしで開ける状態か確認する
- PCとスマホで最低1回ずつ表示を確認する
- 内部情報・個人情報・不要な外部送信が残っていないか見る
- レビュー期限と修正時の差し替え方を決めておく
実際の手順
URLを発行したら、送付メールに確認ブラウザの指定を明記した依頼文を書く。「(1)Google ChromeでURLを開いてご確認ください。(2)次にFirefoxでも同じURLを開いてご確認ください。」のように番号付きの手順で書くと、クライアントが何をすべきかを迷わない。
フィードバックを受けるときは「どのブラウザで確認したか」をあわせて報告してもらう形にする。「問題を発見しました」だけでは、そのバグがChrome固有かFirefox固有か両方かを特定できない。フィードバックシートに「確認ブラウザ名・バージョン」の記入欄を設けると、不具合の再現性確認が格段に速くなる。
失敗しやすい点
クライアントが「Chromeで問題ありません」とだけ回答してFirefoxを確認しないまま承認してしまうケースが多い。対策として、依頼メールに「Firefoxでの確認が難しい場合はお知らせください。弊社にてFirefox環境での画面キャプチャをご用意します」と書き添えると、確認できない理由を申告しやすくなり、見落としを防げる。
古いブラウザバージョンの確認を依頼してしまうと、現在のWebサイトが対応していない機能の問題を報告され対応範囲について混乱が生じることがある。確認を依頼するバージョンは「最新の安定版」に限定し、対応ブラウザ・バージョン範囲は仕様書や納品書に明記しておくことで後からのトラブルを防ぐ。
テンプレ文面
クロスブラウザ確認依頼のテンプレ:「お世話になっております。デザインレビュー用URLをお送りします。URL:https://…/case-crosscheck パスワード:別途共有済み 有効期限:2026年7月12日。お手数ですが、下記2ブラウザでご確認いただけますと幸いです。①Google Chrome(最新版)②Firefox(最新版)。確認時のブラウザ名もフィードバックにご記載いただけると助かります。」
Firefoxが手元にない旨の返信が来た場合の案内テンプレ:「Firefoxは下記よりインストール可能です(無料)。https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/ インストール後は通常通りURLを開いてご確認いただけます。インストールが難しい場合は弊社にて動作確認を行い、スクリーンショットをご共有します。」
よくある質問
クライアントから「Firefoxは社内ポリシーでインストールできない」と言われました。どうすればよいですか?
その場合はデザイン会社側がFirefoxで表示したスクリーンショット(全画面・レスポンシブ各ブレイクポイント)を作成してPDFで共有する。クライアントに実機確認を求める代わりに、制作側がエビデンスを提供する形で対応する。
ChromeとFirefoxで見た目が少し違うのですが、どちらに合わせてデザインを修正すべきですか?
ユーザーのシェア率が高いブラウザを基準とし、もう一方をフォールバックとして対応するのが一般的。日本国内では2026年時点でChromeのシェアが最多のため、Chromeでの表示を正とし、Firefoxでも大きな差異が出ないようCSSを調整する方針が合理的だ。
SafariやEdgeでも確認してほしい場合、依頼メールをどう書けばよいですか?
確認ブラウザが4種類になると依頼のハードルが上がるため、優先順位をつけて記載する。「必須:Chrome・Safari 可能であれば:Firefox・Edge」のように必須と任意を分けると、クライアントの負担を下げつつ重要な確認をカバーできる。