準備するもの
実機テストに使うスマートフォンをあらかじめ準備する。手元に1台しかない場合はiOS端末を優先する。日本国内では多くのビジネスパーソンがiPhoneを使っており、Safari固有の挙動(position:fixedの動作、viewport-fit=coverなど)はChromeエミュレーターでは再現できないためだ。
HTMLファイルを共有する前に、コードに不要な外部スクリプトが含まれていないか確認する。特にHotjarやFullStoryなどのヒートマップツールがテスト環境向けに仕込まれていると、クライアントの閲覧データが自社の計測結果に混入する。`<script>`タグを全件検索し、本番不要なものは削除してからアップロードする。
送付するURLのパスワードと有効期限を事前に決め、メモしておく。パスワードは8文字以上・英数字混在を目安とし、案件ごとに異なるものを設定する。同一パスワードを使い回すと、過去案件のURLが流出した際に現在進行中の案件のコンテンツも閲覧可能になるリスクがある。
- 相手がログインなしで開ける状態か確認する
- PCとスマホで最低1回ずつ表示を確認する
- 内部情報・個人情報・不要な外部送信が残っていないか見る
- レビュー期限と修正時の差し替え方を決めておく
実際の手順
ギガサイト便でURLを発行したら、そのURLを自分のスマホのSafariとChromeの両方で開いて表示を確認する。フォントが正常に表示されているか、画像が実寸で表示されているか、横スクロールが発生していないかの3点は必ずチェックする。問題があればHTMLを修正して再アップロードし、URLを再発行する。
確認が完了したらクライアントへ送付メールを送る。メールにはURL・有効期限を記載し、パスワードは別チャンネル(SMS・Slack・電話)で伝える。送付後30分以内にクライアントが開けたかを確認できるよう、「ご確認が取れましたらご一報ください」と返信を促す一文を添えると、到達確認が取りやすい。
失敗しやすい点
スマホ確認URLを送る際に最も多いトラブルは、クライアントが「URLをタップしてもページが開かない」というものだ。原因の多くはURLのコピーミス(末尾の文字が欠ける)か、有効期限切れだ。送付前に必ずURLを自分のスマホで開き、さらにURLの末尾1文字まで正確にコピーされているかを目視確認する。
パスワードを本文メールと同時に送ってしまい、後からセキュリティポリシーに抵触することに気づくケースもある。送付前に「このクライアントは機密情報の取り扱い規定を設けているか」を確認し、規定がある場合は送付手順を事前にすり合わせる。規定がない場合でも、URLとパスワードを別ルートで送ることを標準手順として組み込もう。
テンプレ文面
スマホ確認URLの初回送付テンプレ:「お世話になっております。スマートフォン用レビューURLをお送りします。URL:https://…/case-sp-v1 有効期限:2026年7月10日(木) パスワードは別途SMSにてお送りしています。iPhoneのSafariでご確認いただけますと助かります。ご不明点はお気軽にご連絡ください。」
修正版を送る場合のテンプレ:「修正版のURLをお送りします(r2)。URL:https://…/case-sp-v2 前回URLは期限を繰り上げて無効化しました。今回の修正箇所:ナビゲーションメニューのタップ領域拡大・フッターの文字サイズ調整。ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
よくある質問
スマホで画像が表示されないというフィードバックをもらいました。原因として何が考えられますか?
画像パスの大文字・小文字の不一致が最多原因で、WindowsのローカルでもMacのローカルでも動くがWebサーバー上では見つからないケースがある。次いで画像ファイルがZIPに同梱されていないことが多い。ZIPの中身を展開して全ファイルが含まれているか確認する。
クライアントが古いAndroid端末を使っていて、ページが正常に動かない可能性があります。対処法はありますか?
Android 8以前はChrome 68未満が動作しておりCSSグリッドやCSSカスタムプロパティの対応が不完全な場合がある。事前にクライアントの端末環境を確認し、古い端末向けにはpolyfillまたはフォールバックスタイルを用意する。対応範囲を契約書・仕様書に明記しておくことも重要。
ギガサイト便で発行したURLを、クライアントがSNSでシェアしてしまった場合どうすればよいですか?
URLに認証(パスワードまたはメール認証)が設定されていれば、シェア先でも認証なしには閲覧できない。ただし認証なしで公開しているURLをSNSでシェアされると第三者が閲覧可能になるため、社外共有URLには必ずパスワードを設定することを運用ルールとする。