何が共有しづらいのか
社内ツールのプロトタイプには業務フローに沿ったダミーデータが含まれることが多く、「受注管理画面」なら案件名・担当者・金額といった実務に近い情報が入りがちだ。これらが実際の顧客情報に見えてしまうと情報漏洩リスクと誤解される。プロトタイプであることを明示する「PROTOTYPE - NOT FOR PRODUCTION」というバナーをページ上部に入れておくと誤解が減る。
社内ツールのプロトタイプはステークホルダーが多く、経営層・現場担当者・IT部門がそれぞれ異なる観点でレビューする。全員に同じURLを送っても見てほしいポイントが伝わらず、フィードバックが「デザインが良いと思います」程度で終わるケースが多い。役割ごとに確認すべき機能を絞った依頼文を用意することが重要だ。
- 相手がログインなしで開ける状態か確認する
- PCとスマホで最低1回ずつ表示を確認する
- 内部情報・個人情報・不要な外部送信が残っていないか見る
- レビュー期限と修正時の差し替え方を決めておく
URL化する前の確認点
社内ツールのプロトタイプでは、Windsurf AgentがLocalStorageやIndexedDBを使って状態管理するコードを生成していることがある。公開URLで複数のレビュアーが同じブラウザプロファイルを使うと状態が干渉し、「前の人が入力したデータが残っていた」という事態が起きる。各レビュアーがシークレットモードで開くよう依頼するか、ページ読み込み時にStorageをクリアする処理を追加しておく。
ダッシュボード型のUIでChart.jsやD3.jsを使ったグラフが含まれている場合、データをハードコードではなくJSONファイルから読み込む構成になっていることがある。そのJSONファイルがHTMLと同じフォルダにないとグラフが表示されないため、アップロード前にフォルダ構成を確認し、全依存ファイルが含まれているかチェックする。
- HTML内の外部script・form action・iframeを確認する
- APIキーやトークンらしき文字列がないか検索する
- 画像・CSS・JSのパスが公開後も解決できるか見る
- noindexと認証を混同せず、必要なら両方設定する
認証と期限の決め方
社内ツールのプロトタイプは、会社ドメイン認証が最も自然な選択だ。社員であれば会社のメールアドレスでログインできるため、招待リストを個別に管理する手間が不要になる。新入社員や別部署の社員が加わる場合も追加設定なしでアクセスできる点が運用上のメリットだ。
プロトタイプのレビュー期限は開発のマイルストーンに合わせて設定する。スプリントレビューの1日前に期限を切ると、レビュアーが事前確認を済ませてからミーティングに臨めるため、会議の質が上がる。期限後に継続確認が必要な場合は、同じファイルを新しいURLで再発行し、古いURLは失効させてリンクの断捨離を行う。
- 誰でも見てよい: URL共有のみでもよいが、検索除外は確認する
- 特定の相手だけ: パスワードまたはメール認証を使う
- 会社内だけ: 会社ドメイン認証を検討する
- 短期レビュー: 期限を設定して古いURLを残さない
共有後のフィードバック回収
社内ツールのプロトタイプは業務効率化が目的のため、フィードバックは「この画面でどの操作に時間がかかりますか?」「現状の業務と比べて入力ステップが増えますか?」といった業務視点の質問で集めると有用な情報が得られやすい。見た目の感想より実際の業務フローとの比較を求めることが重要だ。
プロトタイプは繰り返し修正されるため、バージョン番号と更新内容のメモをセットにしてSlackチャンネルに投稿し、URLは固定にしてピン留めしておく運用がチームに定着しやすい。URLが毎回変わると過去のフィードバックとバージョンの対応が追いにくくなるため、差し替えによる同一URL維持を優先する。
- 確認してほしい観点を3つ以内に絞る
- 期限と返信先を明記する
- 修正後も同じURLで見られるか伝える
- 最終版と途中版が混ざらないようタイトルを付ける
よくある質問
複数のレビュアーが同時にプロトタイプを操作すると干渉しますか?
静的HTMLであればサーバー側での状態共有は起きない。ただしLocalStorageはブラウザに紐づくため、同一ブラウザで複数人が使うケースは干渉する。シークレットモードで開くよう依頼するか、ページロード時にStorageをリセットする処理を入れておくと安全だ。
プロトタイプに実際の社内システムのAPIを繋いだままURL公開してもよいですか?
社内認証が必要なAPIは外部からアクセスできないが、APIキーやトークンがHTMLにハードコードされている場合は外部からも使用できてしまう。公開前にAPIキーを削除し、ダミーデータに差し替えてから公開すること。
プロトタイプのURLを社外ベンダーにも見せる必要が出た場合、認証はどう変更しますか?
会社ドメイン認証からパスワード認証またはメール個別招待に切り替える。ギガサイト便では管理画面から認証方式をいつでも変更できるため、社内レビューと社外共有を段階的に進める場合も設定の変更だけで対応可能だ。