準備するもの
チェックリストを運用するには、まず記録シートを用意する。SpreadsheetでもNotionのテーブルでもよいが、「フォント名」「ライセンス種別」「再配布可否」「確認者」「確認日」の5列を最低限設ける。案件ごとにシートを複製して使い回すと、後から監査が必要になったときに証跡として残せる。
フォントファイルそのものの前に、使用するフォントのライセンス証明書や購入メールをダウンロードしておく。商用フォントサービスの場合、契約プランによって埋め込み許可の範囲が異なることがある。例えば「Webフォントプラン」は埋め込みNGで「デスクトップ+埋め込みプラン」だと可、といった区分が存在するため、購入時の選択プランを必ず確認する。
- 相手がログインなしで開ける状態か確認する
- PCとスマホで最低1回ずつ表示を確認する
- 内部情報・個人情報・不要な外部送信が残っていないか見る
- レビュー期限と修正時の差し替え方を決めておく
実際の手順
チェックは「制作中」「ZIPパッケージング直前」「送付直前」の3フェーズに分けて行うと抜けが減る。制作中はパス記述方式(相対パスか)を確認。パッケージング直前はファイル名の文字種と不要ファイルの混入を確認。送付直前は展開後にHTMLが正常に開けるかを別マシンで実機テストする。
実機テストは必ずフォントをインストールしていない環境で行う。制作者のマシンにはOSや他アプリ経由でフォントが入っている場合があり、フォント同梱なしでも正常に表示されてしまうことがある。同梱漏れを検出するには、フォントフォルダをいったん移動させた状態でHTMLを開くか、仮想マシン・別のクリーンなPCでテストするのが確実だ。
失敗しやすい点
チェックリストが形骸化する最大の原因は「確認者が一人に集中すること」だ。送る直前に制作者本人が自分でチェックすると、思い込みで見落としが発生しやすい。理想的には別担当者がチェックシートを埋め、制作者はその結果だけを受け取る分担にするとよい。
また「レビュー期限と差し替え方を決める」項目は後回しにされがちだが、これを省くと相手から修正要望が来たときに旧URLと新URLが混在して混乱する。送付前に「このURLは〇月〇日まで有効で、修正後は同URLで更新します」と合意しておくと、差し替えのたびにURLを再送する手間がなくなる。
テンプレ文面
チェックリストを相手にも共有する場合は、「添付のチェックリストに基づきフォント同梱・表示確認済みです。ご確認いただく際はChromeまたはEdgeの最新版でのアクセスを推奨します。スマートフォンでも確認済みですが、一部Androidでは表示が異なる場合があります」という説明を添えると信頼感が上がる。
修正依頼を受け付けるフローも文面に含めると親切だ。「修正点はこのメールに返信するか、下記フォームにご記入ください。反映後は同じURLで確認できます。3営業日以内に対応します」のように期限と方法を明示することで、相手側の問い合わせコストも下がる。
よくある質問
フォントのライセンスを確認する際、どこを見れば埋め込み可否がわかりますか?
ライセンス文書の「Embedding」または「Distribution」項目を確認します。Adobe FontsはEmbedding許可、Google FontsはOFLで再配布可が基本ですが、購入型フォントは契約プランによって異なるため、購入時の規約ページを直接参照してください。
チェックリストはどの頻度で更新すればよいですか?
ブラウザのwoff2サポート状況変更や社内フォントライセンス契約の更新タイミングで見直すのが基本です。目安として半年に一度、または新フォントを導入したタイミングでチェック項目を再確認することを推奨します。
ZIPではなくプレビューURLで渡す場合、このチェックリストはそのまま使えますか?
ほぼそのまま使えますが、「ZIPのファイル名とサイズ確認」の項目をアップロード後のURL発行確認に置き換えてください。認証設定(パスワード・メール認証)の確認項目を追加すると、プレビューURL運用に最適化されます。